イエズス会の創設者イグナティウスの話
イグナティウスは寝る前に自分の至らない点を10個思いだし、
それについて静かに瞑想することにした。
数ヶ月この方法を続けたイグナティウスは、「過ちを全く犯さなかった日」が決してないこと、
自分がいつでも何か間違いを犯すことに気づき、がっかりした。
そんな在る日、自分がいわば「自分で自分をたたきのめしている」ことに気がついた。
それからは毎晩、どんなに小さなことでもいいから、自分がやった「正しいこと」を
10個思い出して、それについて考えようと決めた。
その後何ヶ月もの間この瞑想を毎晩実行した。
そのうち、自分が前より強くなったと感じるようになった。
それまでになく強い自信が持てるようになり、過ちを犯した自分を許すことが
できるようになった。
そして、自分も実際にはたくさんのよいことをしていることを知った。
「今日行った正しいことについての瞑想」がすばらしい力を持つことを自ら
確信したイグナティウスは、この方法を弟子達に教えた。
イグナティウスはこの方法で、組織を、自信にあふれ、前向きで、意欲的な
人々が集まるように変えていくことができたのだという。