富を生み出す循環構造


 ハインツは、毛皮が高騰しているのを見て、毛皮で富を作ろうと目論んだ。
 さっそくハインツは、猫をたくさん集めて猫牧場を作り、その毛皮を売り始めた。

 しかし大きな問題が発生した。
 猫を増やすうち、取れる毛皮の儲けが、猫の餌代にほとんど消えるように
なってきたのだ。猫の餌は、馬鹿にならない金額だった。

 ハインツは困った。仲間は、「これ以上儲けるのは不可能だ」と、
次々と諦めてやめていった。
 大きな借金を抱える危険が迫っていた。

 しかしハインツは諦めなかった。
 彼は、諦めたらそこで終わりになるのを知っていた。
 不可能であることの理由を探すことが、
なんの解決にもならないことを知っていた。

 それどころか、その考えは貧乏を呼ぶだけだと知っていた。

 ハインツは悩んだが、ある日、その問題を一気に解決する策を
思いついた! 彼は飛びあがって喜んだ。

 その計画を実行に移すと、ハインツの富はみるみるうちに
膨れ上がっていった。
 そしてついに、彼は街で一番の富豪になったのである!

 では、その借金を回避し、なおかつ莫大な儲けを生んだ秘策とは、
どういう策だったのか!?

 いったいどんな計画を思いついたというのか?

 不可能を可能にした計画とは!?


 その計画はこうだった。

 まず、猫の餌のために、「ねずみ牧場」を作った。
 猫の餌のために、さらに牧場を作ったのだ。

 しかし、今度はねずみの餌がいる。
 これでは堂堂巡りだ。

 ハインツは考えた。
 「猫は、毛皮さえあればよい。残った肉は、細切れにしてねずみの餌にすればいいのだ」!

 猫はねずみを食べ、毛皮を取ったあとの猫はねずみの餌になる。

 こうして、富を生み出す「循環構造」ができあがった。
 ハインツは、ほとんど経費をかけずに儲けを出すことができたのである。


 ちなみに、この話はドイツの商人の間に伝わる実話である。

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